私が偉そうに「書類の穴埋め」が本当の実務とは言えない、というと
「じゃぁ、本当の実務ってなんなのさ??」
と言う人がいると思います。
ものすごく簡単に言うと
「お客さんの世界の水の中で苦しくなくなること」
(以前、私が勤務していた事務所の所長の受け売りです)
です。
・・・どういう意味かわかりますか?・・・
どういうことかというと、その業界のことを普通に
会話ができるということです。
私の専門が自動車登録、一般貨物(営業ナンバー)なので
その畑で話してしまいますが。
「営業所は市街化調整区域では認可おりませんよ」
とか
「資金計画で純資産の部が半分以上ないとダメですよ」
とか、そんなことはしょせんこっちサイドの会話なんです。
たとえば、わかりやすく言うといすゞさんとかUDさんとかの
営業の人が
「このトラックは何馬力で、荷台の内寸法はこれくらいで、
燃費も良いし、排ガス規制もクリアしています」
な~んてことを言うとします。
これは確かに最低限の実務知識です。
だけど、ディーラーの営業の人は私なんかよりもっと
運送業の実態について詳しいです。
「どこの会社の業績が厳しい」
「2t車で80万売り上げてるなんて社長、この時代
珍しいですよ」
「やっぱり食品は固いですけど、単価はやっぱり下がって
来ていますよね」
「建設機械は輸出企業では出てるんですけど、道路工事の
公共事業で運ぶところは軒並み厳しいですよね」
とか、人によっては財務諸表について膝をつきあわせて
税理士よりも親身に社長と話している人もきっといるでしょう。
我々、行政書士は行政書士をライバルだと思っているだけ
では全然レベルが足りないのですね。
お客様は他の営業の人(ディーラーの人、保険の人等)、
営業畑のプロと我々を比べるのです。
確かに仕事としては行政書士業務は行政書士の中で
選択するでしょう。
でも、特に新人が依頼を受けようとするのであれば、
なんとなくその業界の人間と同じ空気を醸し出せる
ような、というかその業界の知識を多少は知っている
くらいの方がいいに違いはありません。
そうじゃないと、営業に行ってもベテランの行政書士を
探したくなるのが人情というものです。
それかもしくは、「こいつだったらちょっと頼んでみようかな」
と思わせるなにかです。
それはすでに人間力です。
(この”人間力”という言葉は私が今後何回も口酸っぱく
繰り返し言う言葉なので肝に銘じておいてください)
他の業界ではお客様の業界の情報を必死に勉強する
のはごくごく当たり前のことです。
なのになぜ、我々行政書士はそのようなスタンスに
なかなかなれないのでしょうか。
それは現代のインターネットや書籍がそのような
安易な選択肢というかレールを用意しているからです。
はじめの資格取得のところからレールに乗ってしまった
のですから、そのレールを進んでしまうのはいたしかた
ないことでしょうね。
でも、考えてください。
そのレールは本当の行政書士としての業務に精通している
人じゃない人が敷いているのですよ。
こう言ってはなんですが、資格予備校は資格をとらせるための
勉強を毎日しています。
私は毎日なにをしているかというと、運送事業の法令の勉強、
業界の勉強、社長とあって雑談、そういう毎日を暮らしています。
そして、行政書士の資格を持っているけど実際は行政書士の
仕事なんてほとんどしないで(法人設立からその後の支援とかは
たしかに行政書士の業務ですけど、本当の意味での行政書士の
仕事ではありません)、行政書士資格者相手のおいしい仕事を
している人などたくさんいますよね。
そういう人が私が言っているような実務知識を持っていると思いますか?
わからなければ今度直接話してみてください。
まぁ片仮名”ビジネス”という点ではでもそれは非常に効率が
よく見習う点も多いんですけどね、ほんとは。
その着眼点は我々行政書士もマーケッティングとしては
十分に参考にしなければいけないことは間違いありません。
でも、残念ながらレベルの高い行政書士は生み出せません。。。
そんなこと言ったってそんな実務知識をどうやって獲得すれば
いいんだよ??
そんな声が聞こえてきそうですね。
大きな図書館に行ってください。
そんな情報いくらでもあります。
産業新聞、業界新聞、専門書籍、そして毎日の新聞、
いくらだって情報ソースは転がっています。
私は運送業なので「物流weekly」という週刊新聞を
読んでいます。
また、他の雑誌も随時購入しています。
建設業だってたくさんあるはずです。
産廃だってあります。
だって日本犬の専門雑誌だってあるくらいですからね。
世の中探せばマニアックな情報源はいくらでもあるのです。
ただ、それを見ようとするかしないかだけです。
見ようとして毎日を生きていれば、自然と小さいそのような
情報が目に留まるようになります。
でも、そのような意識なく毎日「仕事来ないな~」なんて
言っていたら絶対に目には留まりません。
いかにお客様のことを理解するか、そこがスタートラインです。
そういうものに対して毎日アンテナを張り続けることで、
業界の流れをある程度把握できるようになります。
厳しい景気の現状も文面上ですが、お客様と共有することが可能と
なります。
これだって一朝一夕でできるものではありません。
でも、図書館には過去の情報ソースも保管しているので
何日も通いつめれば意外に短期間でいろいろなことが
わかってくるかもしれませんね。
その状態でお客様と話すわけです。
最初は紙面での情報と実際の我々のお客様の規模で
起きていることのギャップもあるので恥をかくことも
しばしばですが、何回も恥をかいて自分の感覚の軌道を
調整して行くのです。
その”感覚”というのは誰にも教えてもらうことはできません。
あえて言えば、それを教えてくれるのは現実のお客様です。
その繰り返しだけが本当の実務知識を身につけさせてくれるのです。
そしてその目に見えない実務知識がストーリーとなって
品質の高い、奥の深い書類を作成してくれ、また、イレギュラーな
案件でも本当にお客様がしたいことを捉えて書類に落とし込む
ことが可能となるのです。
思い切って、そういう業界の集まりに参加して名刺交換して、
いろいろとお話するのもよいでしょう。
トラック協会、建設業協会、産廃業協会関連の
青年部会は結構ボランティア活動をしていたりします。
そういうところにも顔を出したりするのもよいでしょう。
ちなみにトラック協会の青年部会さんは年に一度、
神奈川運輸支局に献血の車と一緒に献血活動の
お手伝いをしにいらっしゃいます。
私もお客様がうちの事務所に来て、
「先生、血ちょうだい」
と言われて400ccを抜きに行くのです。。。
これだけではとてもじゃないけど書ききれないですが、
”書類の穴埋め”の先のこの領域に早く目を向けて
どっぷりお客様の業界に浸かっても「息が苦しくない」
ようになれることを目指してください。
でも、最低条件として”書類の穴埋めの方法”を
知っておくのは言わずもがなの話ですから勘違いは
しないでくださいね。
ご興味を持って頂いた方は
にアクセスしてみてください。
私の経験や想いをぜひ提供させていただき、あなたの行政書士
ライフを素晴らしいものになる方向付けのお手伝いをさせて
いただければ幸いです。